あんたは、いまでもここに・・・生きている!
[122] ちことぽぱい 第2話(全4話) 投稿者:べーぐる 投稿日:2001/10/11(Thu) 19:13
店に着き、ポパイに出会った事を話しました。その時、私は興奮していたと
思います。まさに、彼はロックそのものでした。今、まさに生きている事を
まざまざと見せつけられました。
それ以来、ポパイをよく見かけるようになりました。一度、パン屋から出る
彼の後を付けてみようとしましたが、気づかれました。残念。
いろいろポパイ話で盛り上がっていました。店長からポパイの最新情報をよ
く聞きました。彼はすみれ荘という場所に住んでいる、店の前にポパイ専用
の椅子があり、よく彼が座っているらしい、等。
この頃だったと思います。ちこがなんか「ポパイ」とか「ポポポ、、、」と
いう言葉を発作的に言いだし始めたのです。
私が気を良くして、サーチエンジンで調べた、「POPEYEの日本でのア
ニメで最初に言ったセリフが『あんた船乗りかい』らしい」という事実を教
えたら、大変喜んでいました。相変わらずそのセリフを言い続けているのを
みると、「ああ、あの時教えなければ、、、」と後悔しています。
私が検索エンジンでやたら、ポパイの事を調べて報告していたので、ちこか
ら「あんたポパイの養子?II世?」など言われて、からかわれるようになり
ました。よく考えてみたら、あれは嫉妬だったのかも知れません。
ある日、ちこから重要な事実を聞かされました。衝撃的発言でした。
店に寄ってからの帰り、彼の車に乗って最寄りの駅まで送ってもらうのです
が、その時のちこは普段の冗談っぽい感じでなく、真面目でした。その表情
から発した言葉が、
「ポパイってな、実は俺の親父やねん。」
(つづく)
④ポパイとベンチ
チコタンレコードの入り口には、大変年期のはいったオレンジ色のベンチがあります。
ガーデニング用の座り心地と見た目のよいベンチです。
もちろん座ってましたよw ポパイがね。
ポパイ歩きで疲れた体には程よい休息の場だったのでしょう。
その日もそうでした・・・(回想・・・)
まもなくオリンピックが始まろうかという暑い夏の日でした。
気配を感じさせずにいつものように座っているポパイ・・・
ポ:「ぁぁ・・」
私:「ん?」
・・・・。
ポ:「あ・・あぁ」
・・・・。
・・・。
・・。
私:「ん?」
ポ:「暑いなぁ・・今日は・・」
・・。
私:何か答えようとする・・・
ポ:「38℃あるらしい」
私:感嘆詞でも返そうとしたです・・が、間髪いれず
ポ:「って、聴いてないかw」>笑顔でw
私:Σ( ̄□ ̄;|||一人ボケ突っ込み!
以上、彼との会話の一部始終です。
後にも先にも、彼との会話の機会はもう訪れませんでした。
しかし、この出来事はここで終わりません。
知ってのとおり、このしばらくあとに彼は他界いたしままする。
そして、明けて翌日・・・
ベンチがない!
ほんとにないんです。びっくりしました。
「盗られたんじゃないか?」とかも言われました。
しかしですよ、どこのだれが、なんのために?
しかも、このタイミングで・・・・
・・・・時は過ぎて・・・一年後。
前にも書いたかもしれませんが、ちこは、べぐるに連れられて
ポパいり(男児ポパイに入るポパイ参り)にいくのでした。
我々がついたのは夜だったかな・・・
Σ( ̄□ ̄;|||
・・・え!あるじゃん!(まじでびびった)
そうなんです。目の前にあるのは、あの
なつかしのオレンジのベンチ!
帰ってきたんです!
本当に帰ってきたんです!
お約束どおり(?)そこに在るではないですか!
わたしたちは今も、ハッキリと覚えています。
まるでベンチが 「ただいまヽ(゜▽、゜)ノ」 と挨拶してるように感じたことを・・・・
嗚呼・・ポパイは一年経った今も、あの場所に健在なのですねぇ(゚ーÅ)
このお話しは真実です。
なぜベンチが帰ってきたのか、たしかなことは分かっていませんが、
誰かが盗っていって、いらなくなって捨てたと、それを見つけた近所の人がわざわざもってきてくれた、しかも、その日がたまたま命日だった説
が有力です。
でも、わたしたちは信じています。
愛は奇跡をよぶ。と・・・・
次回、ポパイとオリンピック(by ちこ)